リンクプラットフォームの市場をリードする Linktree (リンクツリー) は、オーストラリア・メルボルンに本社を置き、オーストラリアで最も急成長しているスタートアップ企業の1つです。様々なソーシャルネットのリンクや、購買リンクなどを一つにまとめることができるサービスを提供しており、全世界で1,200万人以上のユーザーを抱え、そのうち400万人が過去3ヵ月間に登録したという、急成長中のソーシャル・アイデンティティ・レイヤーです。

このプラットフォームにより、ブランド、アーティスト、バンド、アイドル、パブリッシャー、代理店、クリエイター、中小企業は、オンライン・エコシステムをキュレーションし、検索エンジンやウェブサイトを起点にしなくても、オーディエンスを気になる目的地に瞬時に誘導することができます。

ここ1、2年の間、パンデミックの影響で人々がかつてないほど多くの時間をオンラインで過ごすことにより、Linktree を使用するアーティストやインフルエンサーが急増しました。Linktree は、消費者にとって最も重要なコンテンツを合理化する信頼性の高いプラットフォームを提供するとともに、消費者にリーチするブランドやクリエイターの商取引や接続を簡素化することで、時代の変化に対応しています。

Linktree を利用しているブランドやクリエイターの代表例としては、Shopify、Facebook、TikTok、YSL、HBO、LA Clippers、Jonathan Van Ness、Jamie Oliver、Gary Vaynerchuk、Pharrell、Major League Baseball などが挙げられます。

Linktree が受け入れられる訳

Linktree は若い世代 (Z世代など) の間でよく利用されていますが、その背景にはパソコンを持たない若者の増加、ネット利用は主にソーシャルネットのみなど、インターネットの利用が大きくソーシャルネットがメインになってきたことに起因しています。もちろん有名なアーティストやインフルエンサーも使っていて、それを見て利用を開始したというユーザーも多くいるでしょう。

Linktree のようなサービスは、ソーシャルネットが支配する今のネット世界では重宝されているサービスだと言えます。普通に使うのであれば無料で使える点も大きいです。更にここ数年、アーティストのオフィシャルサイトを持たず、Linktree で済ませてしまうという若いアーティストやインフルエンサーも増えています。

しかし、日本でも以前似たようなサービスが人気を集めていましたが、時間の経過と共に廃れてしまいました。Linktree もここまで世界的に広がってしまうと、トレンド転換した時に飽きられてしまう可能性もあると思います。Linktree もシリーズBラウンドの資金調達を行うなど、急速に事業を拡大している最中であり、新たな機能なども模索しているはずです。

Linktree は、オンラインアイデンティティを管理できるシンプルなプラットフォーム

Linktree の共同設立者兼CEOのアレックス・ザカリアは、次のように述べています。

私たちが愛するブランドやクリエイターとの関わり方には大きな変化があります。私たちは、彼らを総合的に理解し、彼らと直接つながりたいと思っています。彼らの価値観、慈善活動、情熱的なプロジェクト、プロモーションについては、私たちが時間を過ごしているソーシャルメディアを通じて知ることができます。記憶に残る印象を与えたり、エンゲージメントを高めるために、ブランドを強調したウェブサイトや大規模なキャンペーンを行う必要はもはやありません。

Coatue Management 社の会長であるダン・ローズ氏は次のように述べています。

アイデンティティは、インターネットにおいて常に重要でありながら、つかみどころのない機能です。Linktree は、誰もがリンクを通じてオンラインアイデンティティを管理できるシンプルなプラットフォームを構築しました。Linktree は、「link-in-bio」でこのソリューションの有用性を証明しましたが、今では使用例や創造性が刺激的に広がっています。Linktree のプラットフォームは、シンプルかつパワフルで、古くからある問題に対する現代的なソリューションです。

Index Ventures 社のパートナーである Danny Rimer 氏は次のように述べています。

Linktree は、自分にとって重要なブランドや人々とつながるための、より深くて新しい方法を生み出しました。断片化され、騒がしいオンラインの世界で、Linktree はあなたが必要とする唯一のリンクです。しかし、それは単なるリンクではありません。リンクツリーは、より親密な関係を築くための出発点なのです。